英語コラム

「どちらでもいい」は、”I don’t care.”でいいのか?【主語を変えて大人っぽく】

先日、友人(英語が母国語ではない)と一緒に、アメリカ人の共通の友人オフィスを訪れた時の話。

Want something to drink? Coffee, tea, water?「何か飲む?コーヒー、紅茶、お水?」と言われて

“Ah, I don’t care.”と笑顔で答えた友人。

「何でもいいよ。」と言いたかったのだと思います。私もアメリカに来た当初は何も考えずにそんなふうに答えていたかもしれません。

「どちらでもいい(どれでもいい)」時、”I don’t care.”はやめよう。

しかし”I don’t care.”では全くその意図が伝わらない上、誤解を招く可能性もあるんじゃないかと、ちょっと心配してしまう場面でした。そういう私も以前は”I don’t care.”を使うシチュエーションを間違えていました。(そのエピソードは後で紹介しますが。。)

ではこんな時、大人のeigoウォーカーはどんな表現をすると良いのかを考えてみたいと思います!

そもそも”I don’t care.” ってどんな意味?

”care”という単語には「興味がある」「気にかける」という意味があるため、”I don’t care”と言ってしまうと、「今、飲み物を選ぶことに興味がない」→「どうでもいい」ということになってしまい、本人は「どちらでもいいよ」と気を遣って言っているつもりが「コーヒーでも紅茶でも、飲んでも飲まなくても、どうでもいい。そんな取るに足りないこと聞かないで」と言い放っていることになり、せっかく飲み物をすすめてくれた友人に対してかなり失礼な状態になってしまいます。

「どちらでもいい」時は何と言う?

それでは、何か複数のものをすすめられて、本当にどちらでもいいと丁寧に言いたい場合、どんな言葉を使うのが大人な表現と言えるのでしょうか。

どちらでもいい場合

“Whichever easier for you. または Whatever easier for you.”
(簡単な方でいいよ)

相手が飲み物を用意する手間を考慮して、できるだけ手間のかからないもので。という気遣いを伝えたい時に便利。飲み物以外にもいろんな場面で使えそうです。

さらに付け加えるとナイスで、便利に使える最強の表現が、

“It doesn’t matter.”

上記の表現と合わせると、

“It doesn’t matter. Whichever easier for you.”
(どちらでもいいよ。簡単な方で。)

とかなり丁寧になりました。

”It doesn’t matter.”は汎用性も高く、大人が使うのに最適

 “matter”は動詞で使うと「重要なことである」「重要な意味を持つ」という意味になり、つまりは「どうでもよくない」ということ。

アメリカのアフリカ系アメリカ人コミュニティから起こった人種差別抗議運動、Black Lives Matterも「黒人の命も重要だ」という文字通りの意味になりますね。

このムーブメントに関しては双方の考え方について私も色々と思うことはありますが、ここでは割愛させていただくことにして、とにかく”It matters.” というと「それは重要なことだ。」ということになるため、反対に”It doesn’t matter”というと、「そんなに重要なことではない。」つまり「たいしたことではない」となります。

主語を替えて客観的に

“I don’t care”は「どうでもいい」、 “It doesn’t matter.”も「たいしたことではない」なら、どちらも同じじゃない?と思えますが、この2つのフレーズの違いはズバリ「主語」

“I don’t care.”だと「私はそれをどうでもいいと思っている。」“It doesn’t matter.”は「それは(私にとって)重要ではない。」と、主語を対象物にすることで、少し客観的に捉えていることになります。

I am angry. → It makes me angry.
I am happy. → It makes me happy.

“I am angry.” のように、自分(I)を主語にする言葉を多用すると、子供っぽく感情をむき出しにしているように聞こえてしまい、逆に主語を(It)に変えて客観的にフレーズを組み立てるだけで、グッと大人っぽい表現が出来上がることがわかります。

“It doesn’t matter”はまさにその要素を使った表現で、自分(I)の気持ちや感情は置いておいて、対象となる物事(It)が重要かどうかを伝えているため、ストレートに「どうでもいい」と言うような失礼な表現を避けることができると思います。

少し例を紹介しますと、ちょうど先日、妊娠中の友人に「女の子と男の子、どちらかもう知ってる?」と聞いたところ、”I don’t know.  It doesn’t matter.”と幸せそう。

男の子でも女の子でも、生まれてきてくれる赤ちゃんが重要なのであって、性別(It)は重要ではない、ということで納得です。

もうひとつ、こちらは私自身のダメダメエピソードなんですが。今の主人と付き合っていた頃、彼が自分の過去の女性について知りたいかと聞いてきたとき、私は”I don’t want to know, because I don’t care.” というような返事をしたと思います。さすがにその瞬間は「シ〜ン…」となりましたね(汗)。「べつに知りたくない。あなたの過去に私、興味ないから」と言う意味に捉えられてもしょうがないです。

ここはやはり、必殺 “It doesn’t matter.”を使って、

“”I don’t want to know because it doesn’t matter.”
(知りたくない。過去は関係ないから)

と、「私 (I)」がどう思うかというより「過去 (It)」が現在の二人に関係があるかないかという視点から主語を置き換えて、大人らしく伝えるべきだったんだろうなぁ。。と今さら思い返すことがあります(笑)

というわけで、何かが「たいした問題ではない」「どちらでも関係ない」と言うことを失礼にならないように言いたいとき、間違って「どーでもいーわ」と言っているように受け取られないようにするには、”I don’t care” の代わりに”It doesn’t matter.”を使って客観的に物事を捉えているように話すとスマートかなと思いました。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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