【働く姿が美しい】久しぶりの帰国で感じたこと &【「〇〇なのは日本人だけ」の謎】
先日、4年ぶりに日本に帰国し、やっぱり日本は最高だなぁと思いました。
よく言われる「ごはんがおいしい」「アメリカに比べて物価が安い」というのはもちろん帰国者にとって有難いことではありますが、それ以上に日本人の優しさや謙虚さ、自然の豊かさなど、良いところをたくさん実感しました。
それと同時に、ちょっとした感覚のズレも??
今日はニューヨークの情報や英語とは関係なく、久しぶりに帰った日本で感じた「日本とアメリカ(特にニューヨーク)との違い」について、ぼんやり考えてみました。 (2023年の記事です)
忘れかけていた「役割への向き合い方」に感動
どんな仕事にも役割があって、それに真摯に向き合う姿って、やっぱり気持ちがいいなぁと実感しました。
例えば・・・
電車の車内を出入りする際に「一礼」をする車掌さん
日本に着いて、空港からエクスプレスで地元に向かう電車。車内の前のドアから車掌さんが入ってきて、軽く「礼」をして車中を見回り始めました。
私の家族は「車掌さんがお辞儀をしてる!」と感動。そしてその車掌さんが通り過ぎて後ろのドアを空け、車両を出る際にも丁寧に「一礼」!。
乗客はみんな前を向いて座っているので、車掌さんが礼をするのを見る人は、たまたま後ろを見ていた私たちを除いては「ゼロ」です。誰が見ていなくても、きっちりと礼をして車両を後にする姿が美しかったです。
もちろん私は日本生まれ日本育ちで、電車や新幹線に乗るたびにそういう光景は目にしていたし、特に珍しいことではありませんが、久しぶりに触れるとハッとさせられます。
アメリカ育ちの子供に感想を聞いたところ
「すごく信頼できる感じがする」としみじみとした言葉。
確かにそう!
日系の航空会社だと、飛行機が出発する時もメカニックの人たちが並んで礼をして、機体が動き始めると同時に手を振ってくれますよね。
「私たちが心を込めて機体を整備しました。良い旅を!」という気持ちが伝わってきて、とても安心感が持てます。
もちろん、そういう規則だからやっていらっしゃるんでしょうが、ただのジェスチャーだったとしても、いいんです!ディズニーランドのキャラクターが手を振ってくれるのと同じです。
高速道路の料金所のスムーズな対応
別の日、高速道路を走っていたところ、出口を間違えてしまいました。
そのまま引き返すわけにもいかず、焦って、誰も対応してくれないであろう出口のインターコムに向かって、ダメもとで「すみません。。どなたか対応してもらえますか?」と話すと
「こんにちは!どうされましたか?」と超さわやかな声。
ちょっと安心して事情を話すと、
「大丈夫です!次の入口の担当に伝えておくので、そこから引き返してください。お気をつけて!」
次の入口で入り直すと、担当の人がプレートナンバーを見て、「お聞きしてます!」とそのまま通してくれました。
何?このスムーズさ。。。??ニューヨークだったら無視されて終わるか、どうせ料金を払い直すしかないところ、驚きの「さわやか対応」でした。
でもこれを家族や友達に言うと、こんな反論が。
- マニュアルで動いているだけだよ。
(→だったとしてもサービスとして十分成り立ってる)
- クレーム文化が根付いてしまっているから、レビューで文句を書かれたくないから親切に対応してるだけ。
(→その闇は‥確かに深いかも。でもアメリカもみんなレビューで文句たらたらだけど、サービスは一向に良くならないけど。。)
日本のカスタマーサービスが高レベルなのは語られて久しい事実ですが、この違いは何なのでしょう??確かにマニュアル通り動いてるだけとか、クレームを避けるためという面もあると思いますが、それだけじゃない、ちゃんと気持ちが伝わってきますもん。
炎天下の中で交通整理をしているおじさんも、車一台通るたびに一礼。。(「ご迷惑をおかけします」的に。)‥いやいやおじさん、そんな無駄に体力使わないで。。
別の日、これまた炎天下で駐車場の掃除をしている高齢の女性に「暑い中大変ですね。。」と声をかけると
「私みたいなおばあちゃんが雇ってもらえてるんだから、ちゃんとお返ししないと〜」と衝撃の一言(驚)
これって普通?これらの言葉にに驚くとは私が変わってしまった?背筋が伸びます。
と実に考えさせられる光景をいくつも目にし、誰が見ていなくても与えられた役割をきっちりこなすという、忘れちゃいけない日本人魂を思い出させてもらった気がしました。(でも高齢者の方々はくれぐれも無理しないでほしいです。。)
日本語メディアの情報が偏ってる?
話題は変わって、日本で感じる情報のずれというものもありました。
「〜なのは日本人だけ」「海外では〜」の謎
よく耳にしたのが「〜なのは日本人だけ」「海外ではみんなこうしてる」と言う言葉。
この広い世界で「日本人だけ」なんていう限定的な慣習はなかなか無いし、海外と言ってもアジアなのか、ヨーロッパなのか、アメリカなのか、どこの国かによって全く違うはず。
例えば
「海外で群れているのは日本人だけ」
→そんなことない😤
もっと言えば、他の国の人の方が群れてると思う。逆に、「海外にいるのにわざわざ日本人同士でつるみたくない!」と言っているのが日本人の特徴かと。
「英語を話せないのは日本人だけ」
→そんなことない😤
アメリカに住んでる外国人(アメリカ育ちではない人)で英語が話せない人は思った以上に多い。
英語の話題で言うと、おそらくテレビが一部の動画を見せて「海外では〜」とそれっぽくナレーションを入れたり、ユーチューバーが「なぜ日本人だけが英語を話せないのか」みたいな動画を出すことで、観る人はそれを「日本人ってそうなんだ」とそのまま信じ込んでしまう。
そうして「海外の人からは”日本人=英語が話せない”って思われているんだ。」と思い込んで、いざ外国に行った時、まず「Sorry, my English is not good💦」から会話を始めてしまう。相手の人は「どうしてそんなこと先に言って謝るの?」とキョトンとするという、謎の流れが発生します。
「その髪型は日本だけのトレンド」
些細なところで言うと、日本で美容院に行き「ゆるいパーマをかけて前髪も整えてくださーい」とお願いしたところ
「パーマをかけるのとか、前髪つくるのって、実は日本人ぐらいなんですよねー。海外の人の髪は柔らかくて、もともとゆるくカールしてるから、軽く巻くぐらい。」と美容師さん。
「その人は」ですよね??海外の人全員がソフトな髪質でゆるくカールしてますか??海外ってどこのことですか?
私に言わせれば、日本だけのトレンドだと胸を張って言えるのは、80年代に流行ったボディコンスーツ女性がやっていた、ストレートヘアに前髪だけが驚異的なセット力で上方向にぐるんと一周巻かれたあのヘアスタイルだけじゃあないでしょうかっ😤
「家に入る時、靴を脱ぐのは日本人だけ」
ニューヨークでいろんなお宅にお邪魔しましたが、人種に関わらず靴のまま入るお家は今の所ざっと20%以下で、ほとんどが靴を脱いで入るスタイルでした。特にお子さんのいるお宅では。
極め付けは「大谷翔平の大フィーバー」
→えっと…これは文句なしにフィーバーしてますね。。😅 でも野球ファン以外は彼のことを知らない人も多いと思います。
感じたことをまとめると、いろんなことを言う人はいるけど、日本は最高で、勤勉さは美しい。
メディアや人からの情報は、TVでもS N Sでも”with a grain of salt”で(話半分に)‥でした!
(ちなみにこの”with a grain of salt”、高校の教科書に載っていた時は「こんな表現どうせ誰も使わないんでしょ」と思っていましたが、実際は使わなくもないみたいです)
ヤクルトのバイクに思わずパチリ