Saks Fifth Avenue window
NY生活,  英語コラム

クリスマスツリーはいつまで飾る?【片付けるを英語で】

2020年は、12月3日に点灯式が行われたロックフェラーセンターのクリスマスツリーですが、新年明けて1月5日現在も綺麗にライトアップされています。

このロックフェラーセンターのクリスマスツリーのように、アメリカでは大体1月上旬(少なくとも1月6日)まではツリーをはじめとするクリスマスデコレーションをそのまま飾っておくことが多いようです。

5番街 Saks Fifth Avenueのショーウィンドウ


なぜ1月になってもツリーを飾っているの?− 意外と知られていない重要な意味 −

普通に考えると‥

  • せっかく飾ったデコレーションを長く楽しめる
  • この後バレンタインデーまで何もデコレーションを楽しめるイベントがない
  • 単純に片付けるのが面倒

など、どれも大きく頷きたくなるような納得の理由が考えられます。旅行にいく前にウキウキ気分でパッキングするのは苦にならないけど、帰ってきた後に荷物をほどくのが面倒で、数日間スーツケースをそのままにしてしまうことがあるように(私だけ?)、楽しくクリスマスを過ごした後のツリーの後片付けほど腰を重くさせるものはありません。しかしそれ以外にも、大事な理由があることを私は最近まで知りませんでした。クリスマスを過ぎたニューヨークを歩くとき、デコレーションの見方がちょっと変わりそうです。

キリスト教の公現祭(Epiphany)

クリスマスから12日目にあたる1月6日のお祝いで、イエス・キリストが誕生したことを祝うために、東方の三賢者が贈り物を持って訪れた日とされています。

クリスマスの時期になると、カトリック系の教会に飾られるNativity Scene(キリスト降誕場面)で、乳香、没薬、黄金の三つの贈り物を持って、イエス・キリストの側にいるのが三賢者ですね。

クリスマスキャロルで「12 Days of Christmas」という歌をご存知ですか?まさにクリスマスから12日目の1月6日のこのお祝いの日までのことを歌っている聖歌です。

私はこの歌は好きですが、そういう背景だとは全く知りませんでした。イエス・キリスト誕生の贈り物との関連は諸説あるようですが、ずいぶんたくさんプレゼントをもらえる人がいるんだなぁぐらいに思っていました。

ともかくそういう理由で1月になっても少なくとも6日までは、クリスマスツリーを片付けないという意味もあるそうです。ですが、キリスト教徒のアメリカ人でも「そうなの?それは知らなかった〜」という人も結構多く、単にホリデー気分を長く楽しみたいから片付けない、という人も実は少なくなさそうです。

うちは狭いので、年が明けて速攻片付けました。



「片付ける」の英語表現

2021年はスッキリと無駄なくシンプルに暮らすぞ!と思っていたはずなのですが。。こういうことは年末ぐらいからイメージして準備しておかないとうまくいかないですね。。

一言で「片付ける」と言っても、「仕舞う」「掃除する」「整理整頓する」など少しずつ動作が違ってきますが、英語ではどんな表現があるのか見てみましょう。

Take down(高いところからヨイショと降ろして片付ける)

クリスマスツリーのように、高い位置にある物を低い位置に降ろして片付けるような場合には”take down” が使えます。

“I took down my Christmas tree last night.”
(昨日の夜、クリスマスツリーを片付けた)

take down そのものの意味は「上の方にあるものをヨイショと下ろす」といった感じです。クリスマスツリーで使う場合は、まずツリーを解体して下に降ろす。その後放っておくわけではなく、当然ガレージにしまったり、本物のもみの木であれば歩道脇の所定の場所に持っていくなどして「片付ける」というイメージまで含まれます。


壁にかかった絵を外して片付ける場合も使えますね。

“I took down the picture from the wall.”
(壁から絵を外した。)

Put away (物を所定の位置に仕舞う)

物をあるべき場所に仕舞うようなイメージの時は”Put away”を使います。
こちらの方が日常的に使う場面ですね。

“Put your toys away.”
(おもちゃを片付けなさい)
“Please put away the magazines after reading.”
(雑誌をお読みになった後は所定の位置にお戻しください)
“Let me put my wallet away in my bag.”
(お財布をカバンに仕舞いますね。)

Clean up (掃除する)−汚れを落とすだけなら”up”は不要

散らかっていた部屋をキレイにする(=掃除する)時などに使えます。

“Call me when you leave home. I need to clean up my apartment before you get here.”
(家を出る時電話してね。あなたが来る前にアパートを掃除をしなきゃ。。)

よくある状況です(汗)。ちなみに、“Clean up”は、ゴミや不要な物を捨てたり、あるべく場所に物を仕舞ったり、いろいろしながらキレイに片付けるというイメージです。

注意したいのは、単に汚れをキュッキュと落としてキレイにするだけの場合は、”Clean”だけ単体で使います。

“Jake spilt orange juice. Could you clean the table?
( ジェイクがオレンジジュースをこぼしちゃった。テーブルを拭いてくれる?)

また、テーブルなどの上の物を移動させて何もない状態にするなら、”Clear”が適当です。

“Dinner is ready. Could you clear the table?”
(夕食ができたわよ。テーブルの上の物をどけてくれる?)

テーブルの上の物を移動させて何もない状態にし、さらに布巾でキレイに拭くとなると”Clean up”ですね。

“Dinner is ready. Could you clean up the table?”
(夕食ができたわよ。テーブルを片付けてくれる?)

Organize (整理整頓する)

オフィススペースや子供部屋など、捨てるもので溢れているわけではないけど、使い勝手が悪いとかカテゴリ分けが必要な場合に使えます。

“It took a while for me to find this file. I need to organize my desk.”
(このファイルを探すのに時間がかかってしまったよ。デスクを整理整頓しないと。)

Clean upだと、もともと散らかっている場所を掃除するイメージなので、散らかっているわけではないけど要る物と要らない物を分けたり、使いやすく整理したりする場合は、”Organize”がいいと思います。たとえ散らかっていたとしても、あえて”organize”を使うことでだらしない印象を与えることがなく、大人な表現とも言えるでしょう。

“Tidy up”は?

片付けといえば、こんまりさんの”Tidying up with Marie Kondo”というNetflixの番組がありますが、”Tidy up”はどちらかというと、子供の「お片付け」というイメージかなと思います。日常的には大人同士であまり聞かない表現ですが、「片付け」にフォーカスしている番組なので、”clean up” や”organize”といった一般的な言葉と差別化してインパクトを与えられるように”tidy up”という単語が使われているのだと想像します。彼女の著書も”The Life-Changing Magic of Tyding Up”というタイトルになっています。実際はこんまりさんのメソッドを一般的な言葉でいうと、不要な物を処分して自分の生活に合った方法で整理していくという、”Organize”が一番近いのかなと思います。

片付け上手なHome makerに憧れている私は、もちろんこんまりさんの本も2冊読みました。最初に彼女のことを教えてくれたのは、アメリカ人の知り合いです。”Do you know Marie Kondo? She changed my life!”と興奮気味に語ってくれたので、そんなすごい日本人を知らないわけにはいかないと、すぐに2冊購入。その後”Konmari”しまして、”その当時”は家中とってもキレイになりました。


アメリカでも大掃除をするの?

アメリカでは年末に大掃除するという習慣は特にありません。

その代わり、”Spring Cleaning”と言って、3月とか4月の春休みごろに不要な物を処分したりして、すっきりと春夏シーズンをスタートする習慣があります。不要な冬服などをこのタイミングで処分できるので、ある意味納得ですね。

カリスマ主婦によるSpring Cleaningのチェックリストなるものも出回っていたりして、かなり日本の大掃除に近い習慣だと思います。

そんなわけで、我が家は年末に大掃除せずに年を越してしまいましたが、Spring Cleaningで頑張りたいと思います。(←まわりくどい言い訳でした!)

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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